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2008年9月30日

銀座BORDEAUX

もはや銀座最古のバーといわれるだけあって、その洋館は世界遺産級の雰囲気をかもしだしてる、銀座ボルドー。実は昔からこの店は知っている、というのも父の30年来の行きつけのバーだからだ。ぼくがはじめて父に誘われていったのは二十代のことだったと思う、まだまだ青臭い若造だったので黒いドレスのママが水割りを作る大人の社交場には到底馴染めるものではなかった(それはいまでもそうだけど)。それから何度かお供したけど最近はあまり誘われることはなく、しかし父はあいかわらず常連客のようで先週何年かぶりにお供することになった。

天國本店裏手の飲食街に蔦で囲まれた石造り風の異質な建築、店内は深みのあるシックな色合いの柱や家具が静寂と重厚な空間をしっとりと演出している、ほんとに時をかさねなければこんな味のある雰囲気にはならないだろう。

正直言うと、これまでぼくにとってはこの店はとても場違いな気がしてあまり好きではなかった、どこか相手にされていないよそよそしい空気を感じたし、当然だが頻繁にいけるほどお安い店でもない。しかし今回に限りなぜか心地よくすごすことができた、それは四十歳になってこんな雰囲気を楽しめる感覚を持てるようになったのか、それとも時勢の移り変わりに順応した最古のバーがより庶民感覚になったのかはよくわからない。でも、水割りと乾きもののつまみしか食べたことのないこの店になんとなくまた行ってみたい気分になった。

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投稿者 hatch : 2008年9月30日 19:12

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